学術情報
試験の種類 | 試験方法 | 結果と考察 |
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急性経口毒性 (ラット) |
OECD TG 423に準拠 (投与量は5、50、300および2000 mg/kgに固定し、3匹ずつ順次投与) |
2000 mg/kgの投与で死亡なし (5000 mg/kgの投与でも死亡なし) したがって、致死量は5000 mg/kg以上と推定 |
急性経皮毒性 (ラット) |
OECD TG 402に準拠 (2000 mg/kgの1用量およびプラセボ対照の2群による限度試験) |
2000 mg/kg群で死亡および一般状態の変化は見られず したがって、致死量は2000 mg/kg以上と推定 |
亜急性経口毒性 (ラット21日) |
動物用医薬品試験法ガイドラインに準拠 (1群雌雄各5匹、雌雄各3用量群と対照の2群[精製水、プラセボ]の計5群を設定) |
無影響量(NOEL): 雄 300 mg/kg/day、雌 300 mg/kg/day 無毒性量(NOAEL): 雄 1000 mg/kg/day、雌 300 mg/kg/day |
慢性経口毒性 (ラット13週) |
動物用医薬品試験法ガイドラインに準拠 (1群雌雄各10匹、雌雄各3用量と対照の2群[精製水、プラセボ]の計5群を設定) |
無影響量(NOEL): 雄 200 mg/kg/day、雌 200 mg/kg/day 無毒性量(NOAEL): 雄 200 mg/kg/day、雌 200 mg/kg/day |
ウサギ皮膚刺激性試験、ウサギ眼刺激性試験: 有害性は認められない、又は有害性は極めて低いモルモット皮膚感作性試験:皮膚感作性は有しない
ラット催奇形性試験、ウサギ催奇形性試験:母動物および胎児に対する無毒性量(NOAEL):ともに1000 mg/kg/day以上
畜産生物科学安全研究所委託研究
0.05 ppm または0.1 ppm の二酸化塩素ガスを、1 日24 時間、週7 日間、6 ヵ月間、ヒトの日常生活を模倣するために餌ならびに水を自由に摂取できる無拘束条件下で飼育したラットに暴露した。対照群の動物には空気のみを暴露した。試験期間中、摂餌量ならびに飲水量を記録し、6 ヵ月間の暴露期間ならびに2週間の回復期間後の生化学、血液学、剖検、臓器重量ならびに病理組織学的検査を含む、一連の毒性学的検査をおこなった。(各グループ 雄16匹、雌16匹)
低濃度 (平均 0.05ppm) |
高濃度 (平均 0.1ppm) |
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肉眼所見 | 死亡例なし 二酸化塩素ガスよる毒性の徴候なし |
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摂餌量 | 対照と比べ統計的有意差なし | |
飲水量 | 対照と比べ統計的有意差なし | |
体重 | 対照と比べ統計的有意差なし | |
臓器重量 | 対照と比べ統計的有意差なし | |
剖検 | 二酸化塩素ガスによる毒性の徴候なし | |
病理組織診断 | 二酸化塩素ガスによる毒性の徴候なし |
Akamatsu A., Lee C., Morino H., Miura T., Ogata N., Shibata T. J Occup Med Toxicol 7, 2 (2012). より改変