健康情報局
乾燥した冬に、下痢やはき下しの症状が出ていませんか?
そんな方は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎かもしれません。
ノロウイルスは感染してから1~2日間で症状がでてきます。主な症状は、下痢、はき気、嘔吐、腹痛で、時には軽度の発熱をみることもあります。ウイルスに汚染された二枚貝(カキ、アサリ等)を生で食べたときに感染するといわれていますが、そのほとんどが二次感染によるものです。二次感染とは、感染した人の糞便や吐しゃ物を処理した後、手指についたまま調理した食品や食器などの調理用具から感染する場合や、感染者の糞便や嘔吐後、その飛沫を吸い込むことによる感染や手指を通して口から感染する場合をいいます。
通常、ウイルスによる食中毒は1000~数万個のウイルスで感染するのですが、ノロウイルスは少量(100個以下)で感染するといわれています。
また、ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、症状が回復した後でも通常1~2週間程度は、ウイルスが糞便から排出され続けます。
このようなことから、ノロウイルスによる感染はいつ、どこでおこるかわからないものであり、どこででも感染する可能性があるといえるでしょう。
ノロウイルスには有効な抗ウイルス剤がありません。よって、ノロウイルスによる感染性胃腸炎にかかったときの治療は、整腸剤、下痢止めの薬(腸の動きを止めないもの)、痛み止めなどの薬を使用する対症療法(症状に対する治療)になります。
脱水症状がひどい場合には、病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。
症状がある間は、脱水症状を防ぐため、できる限り水分補給をしてください。