社内弁護士森田の訴訟奮戦記ブログ

このブログでは、大幸薬品の社内弁護士である森田が、「セイロガン糖衣A」ブランドを守るために行っている活動やブランドへの「思い」をお届けします。

アンケート結果について

2012年10月 2日

今回は、9月20日に第1審判決が出された「セイロガン糖衣A裁判」において実施したアンケートの内容とその結果等について紹介したいと思います。

当社が昨年10月に提訴した「セイロガン糖衣A」に係るキョクトウ㈱に対する訴訟については、先日9月20日に第1審判決が出されました。

その第1審において、当社はキョクトウ㈱が製造販売する「正露丸糖衣S」が「セイロガン糖衣A」に類似する証拠の1つとして使用するため、インターネットによるアンケート調査を実施しました。

今回はその内容と結果、そして判決がそのアンケート結果についてどのような判断を下したのかについて紹介したいと思います。

まずアンケートの内容ですが、相手方であるキョクトウ㈱の製品である「正露丸糖衣S」のみを見せた上で、「この商品を知っているか、服用したことがあるか、広告を見たことがあるか」について質問しました(当社の「セイロガン糖衣A」は見せていません)。

そして「服用したことがある」と回答した人には「何年前に服用したことがあるか」を質問し、「広告を見たことがある」と回答した人には見たことのある広告の種類について質問しました。

その後、最初の質問で「知っている」、「服用したことがある」または「広告を見たことがある」と回答した人に対し、「正露丸糖衣S」を除き、「セイロガン糖衣A」を含めた9種類の正露丸の糖衣タイプの商品を見せた上で、「知っている」、「服用したことがある」または「広告を見たことがある」と答えた事柄は、これらの9種類の商品のいずれかについて回答したものではないかという質問をしました。

そして最後に、上記9種類の商品のいずれかについて回答したと答えた人に対し、9種類のうちのどの商品について回答したものか質問しました。

なお回答者の数は約1,000人です。

結果ですが、最初の質問は、

「知っている」と回答した人が81.7%、
「服用したことがある」と回答した人が46.1%、
「広告を見たことがある」と回答した人が48.3%
でした。

そして「服用したことがある」と回答した人のうち、
「1年以内」ないし「2~3年前」と回答した人が合計で41.3%、
「4年~5年前」ないし「6年~9年前」と回答した人が合計で23%
「10年以上前」と回答した人が35.8%でした。

この結果ですが、先日出された判決によれば、キョクトウ㈱の「正露丸糖衣S」の販売時期は平成21年2月頃で、約3年前ですから、「服用したことがある」と回答した人のうち、4年より前に服用したと回答した50%以上の人は「正露丸糖衣S」とは別の商品と誤解して回答していることになります。

3番目の「広告を見たことがある」と回答した人が見た広告の種類ですが、83.7%の人が「テレビCM」を見たと回答しました。

正露丸の糖衣タイプの商品で、全国的にテレビCMをしているのは当社「セイロガン糖衣A」のみですので、この時点で「正露丸糖衣S」の広告を見たことがあると回答した人のうち、大多数の人が当社「セイロガン糖衣A」と誤解して回答したことが示されました。

そして4番目の質問である、「9種類のうちのいずれかの商品について回答したのではないか」との質問については、約7割の人が(正露丸糖衣Sではなく)「いずれかの商品について回答した」と回答し、

「いずれかの商品について回答した」と回答した人のうち、なんと「約9割」の人が当社「セイロガン糖衣Aについて回答した」と答えたのです。

このアンケート結果をもって当社は、多くの消費者が「正露丸糖衣S」を見て「セイロガン糖衣A」を想起(イメージ)するから、「正露丸糖衣S」が「セイロガン糖衣A」に「類似」することは明らかであると主張しました。

このアンケート結果について、大阪地方裁判所はどのように判断したのでしょうか。

裁判所は、このアンケートについて、「正露丸」が普通名称であることや「正露丸」を製造販売する業者が当社以外にも多数存在することを知らない回答者が、「正露丸糖衣S」を見て、当社が製造販売する「正露丸」(「セイロガン糖衣A」ではありません!!)を想起したにすぎないと考えることも十分可能であるとし、当社が実施したアンケートの結果は類似性を裏付けるものではないとしたのです。

この判断ですが、なぜ回答者が「正露丸」が普通名称であることや当社以外にも製造販売する業者が多数いることを「知らない」と断言できるのでしょうか。

仮に回答者がそのようなことを知らないとしても、なぜ「正露丸糖衣S」を見て、当社「正露丸」を想起したといえるのでしょうか。

回答者は、9種類もある商品のうち、「セイロガン糖衣A」について回答したと明確に答えているのです。

これらの点についても、前回のブログで述べた反論に加えて、大阪高裁においてしっかり反論していきたいと思います!!

ところで、このような不正競争防止法に基づく裁判では、「類似性」の証拠として上記のようなアンケートのほか、実際に「正露丸糖衣S」を「セイロガン糖衣A」と間違えて購入したという実例が有力な証拠になる場合があります。

このブログを読んでいる方で、「正露丸糖衣S」を購入された方はいらっしゃいませんでしょうか。

購入された「正露丸糖衣S」は、もしかすると当社(大幸薬品)の製品と思って購入した、ないしは当社の「セイロガン糖衣A」と思って購入されたものではないでしょうか。

ご意見、お心当たりのある方は、当社お客様相談室(06-6382-1095)までご連絡をいただければ幸いです。

商品の交換等についてはお約束できませんが、皆さんからの貴重なご連絡が控訴審での有力な証拠になります。

ご協力をいただければ幸いです。

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