社内弁護士森田の訴訟奮戦記ブログ

このブログでは、大幸薬品の社内弁護士である森田が、「セイロガン糖衣A」ブランドを守るために行っている活動やブランドへの「思い」をお届けします。

真実発見の困難性

2012年5月28日

今回は、昨日見た、ある報道番組を通じ、「真実を発見することの難しさ」について語っていきます。

昨日、私が見た報道番組で、17年前に発生した地下鉄サリン事件を実行した宗教団体と警察との攻防の様子が取り上げられていました。


その中で、その宗教団体を捜査していた元警察官の取材やインタビュー等から、地下鉄サリン事件が発生する相当前から、警察はその宗教団体とサリンとをつなげる情報を入手していたことが紹介されていました。


しかしながら結局、地下鉄サリン事件発生前には、その宗教団体に対する強制捜査は行われませんでした(なお、その宗教団体に対する警察による強制捜査が入ったのは事件の2日後であり、そのときの映像が当時大々的に報道されていたことは皆さんもご承知のことかと思います)。


事件発生前に強制捜査に入れることができなかった理由として、当時の警察幹部の方がインタビューに応じ、概要、以下のように答えられていたことが印象的でした。


「いままで想像もしていなかったことに対する想像力が欠けていた。もう少しいろいろな目で物事を見ることが必要だった」


私も番組を見ていて、その警察の幹部の方に「宗教団体がサリンを使った無差別テロなど本当に行うはずがない」という固定観念があり、それが強制捜査を躊躇された理由だったのではないかと感じました。


この番組では、警察がどのような方法でその宗教団体とサリンとのつながりを発見していったかについても詳細に紹介され、本当に細かい作業の積み重ねにより、そのつながりを発見していったのだと、警察の捜査能力、真実を発見しようとする執念に大変感心しました。


にもかかわらず、地下鉄サリン事件の発生を食い止めることはできませんでした。


ここに真実を発見することの難しさがあると、この番組を通じて再認識しました。


ですが、真実を発見し、事件を解決することをその任務とする弁護士としては、その難しさは認識しつつも、警察幹部の方もおっしゃっていたように、想像力をたくましくし、様々な観点で物事を見つつ、証拠の収集のための地道な作業をいとわないようにしようと改めて思った次第です。

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