社内弁護士森田の訴訟奮戦記ブログ

このブログでは、大幸薬品の社内弁護士である森田が、「セイロガン糖衣A」ブランドを守るために行っている活動やブランドへの「思い」をお届けします。

裁判員制度から3年

2012年5月21日

今回は制度開始から3年経過した裁判員制度について語っていきたいと思います。


刑事裁判に裁判員制度が導入されて3年が経過しました。


制度開始前は色々と賛否両論があったこの制度ですが、始まってみると、現在までのところ目立った混乱もなく、運用されているように思います。


新聞報道によれば、裁判員を経験された方の90%が「よい経験をした」と回答しているそうです(2012年5月1日付西日本新聞朝刊)。


私は弁護士ですので裁判員になることはできませんが、司法試験合格後に実施された司法研修で、裁判官とともに刑事裁判をさせていただいた経験からすれば、検察官から提出される証拠の中には、殺害現場の写真も入っており、その中には見るに耐えないものもあります。


また被告人やそれと反対の供述をする証人の証言を聞いても、正直どちらが正しいのか、どちらのいうことを信じたらよいのか判断に迷うものもあります。


そのような中、複数人で議論して決定するとは言え、人の一生(場合によっては人の生死)を左右する判断をしなければいけないというのはかなり重いことだと思います。


さらに、裁判員として正面から刑事被告人と対峙し、場合によっては直接質問するというのは、かなり勇気がいることだと思います(担当する事件が凶悪な事件の場合には特に)。


ところで、これまでの裁判員裁判の中で、選任から判決まで100日を費やした事件がありました。これは男性3人の連続不審死事件で、被告人がこれら男性を殺害した直接の証拠はなく、状況証拠しかないという事件でした。


この事件では結局、死刑の判決が下りました。


この事件を担当された裁判員のお話をゆっくり聞きたいところですが、想像するに、相当な疲労感、緊張感、ストレスがあったものと思います。


このような状況の裁判員裁判ですが、冒頭述べましたように、それでも90%以上の経験者の方が「よい経験をした」と回答されたことは、驚きとともに、法曹関係者でない方がこれほど(場合によっては非常に重い)裁判員の経験をポジティブに捉えていることに勇気をもらいました。


今後も法曹関係者としての自覚を持ち、裁判をはじめ法務の仕事に全力投球していきたいと思います。

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