社内弁護士森田の訴訟奮戦記ブログ

このブログでは、大幸薬品の社内弁護士である森田が、「セイロガン糖衣A」ブランドを守るために行っている活動やブランドへの「思い」をお届けします。

社内弁護士とは(パート2)

2011年10月21日

今回は、私が実際に行っている仕事を通じて、社内弁護士の仕事や私が考える社内弁護士を会社に置くことのメリット等を紹介したいと思います。

私がこれまで行ってきた、そして今も行っている仕事を整理してみると、大きく分けて3つの側面(戦略面、予防面、紛争解決面)に分けられると思います。

「戦略面」の仕事としては、契約書作成において、戦略的な事業遂行のために必要な条項を提案することや、法の枠内で、その事業をビッグビジネスとするための方策を提案することなどがあげられます。また知的財産の戦略的な活用のための提案もこれに含まれ、今回の裁判のように当社ブランドを守るための裁判は、知的財産の戦略的な活用の一環と考えています。

「予防面」の仕事としては、紛争を予防する観点からの契約書審査、紛争や不祥事が発生しないための社内体制の提案や構築、具体的には、企業として遵守すべき事項(機密情報保護や個人情報保護など)について、社内ルールを作成し、これを研修やイントラネット等を通して社員に周知し、運用面も管理することで、万が一の不祥事が発生しないようにすることがこれにあたると思います。

また紛争解決後、二度とこのような紛争が発生しないようにするための再発防止策の策定、実施、運用などもこれにあたり、また最近、注目されるようになった暴力団などの反社会的勢力と当社が関係を持たないようにするための体制の構築、運用などもこれにあたります。

最後に「紛争解決面」の仕事としては、実際に紛争が発生した場合における相手との交渉や今回の裁判などもこれにあたります。

そのほか、上の3つの側面のどれにも入れられない業務として、株主総会での対応、証券取引所の上場審査への対応も経験しています。

正直、入社当時は、ここまで色々な業務を経験できるとは思いもしませんでした。当然、運がよかったこともありますが、与えられた仕事に手を抜かず、全力であたったことが要因ではないかと思っています。

ところで、私が考える社内弁護士のメリットは、「会社の実情に応じた契約書審査や法律相談への回答が迅速にでき、また事業展開までを見据えた提案ができること」だと思います。

当社には何人か顧問弁護士はいますが、やはりその弁護士は常に会社にいるわけではないので、会社のビジネスの実情や人間関係等を把握することは難しく、そのため、それらを踏まえた意見をいうことは難しいと思います。

また顧問弁護士は、他のクライアントも抱えていますので、「今すぐこの案件のみに取り組んで欲しい」といっても、なかなかそれを行うのは難しいと思います。一方で社内弁護士は、「今すぐこの案件のみに集中して取り組む」ことができます。

さらに今回の裁判のような場合、社内弁護士は、会社の人間や資料の在り処をある程度把握しているため、この証拠はどこにあるか、これは社内の誰に聞けば分かるかが瞬時に分かります。

しかも、司法試験での勉強や司法修習により法的訓練を受けているため、この請求を認めてもらうために必要な証拠は何か、その証拠は社内にあるのかどうかを、裁判を担当する顧問弁護士に具体的に提案することもできます。

今後は、「戦略面」での仕事を増やしていき、より会社(の利益)に貢献できるような社内弁護士を目指していきます!!

(写真に写っている本は「六法全書」で、開いているページは「不正競争防止法」です。)

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